ホームページのバックアップと復旧体制|福岡の企業が知るべきデータ保護の重要性

ジャリア | 投稿: [更新日:]
ホームページ制作 セキュリティ
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福岡でホームページを運営する企業にとって、バックアップとデータ復旧体制の構築は事業継続の生命線です。サイバー攻撃やシステム障害が発生した際、適切なバックアップがあれば迅速にデータ復旧できますが、バックアップを怠ると取り返しのつかない損失につながります。

市場調査会社ITRが2025年6月に発表した「企業のサイバーリカバリ実態調査」によると、2024年以降にランサムウェア感染を経験した企業のうち、70%がシステムを完全には復旧できなかったと回答しました。さらに、バックアップデータがランサムウェア感染時に暗号化された企業の割合は47%に上り、バックアップの重要性とともに、適切なバックアップ方法の必要性が浮き彫りになっています。

この記事では、福岡の企業がホームページのバックアップ重要性を理解し、効果的なデータ復旧方法と復旧体制を構築するための実践的な方法を解説します。


目次

ホームページのバックアップ重要性

バックアップがない場合のリスク

ホームページのバックアップの重要性は、バックアップがない場合のリスクを考えると明確になります。

完全なデータ喪失と復旧失敗

バックアップがない状態でランサムウェア攻撃やハードウェア障害が発生すると、ホームページのデータが完全に失われます。警察庁が令和3年に発表したデータによると、ランサムウェア被害を受けた企業のうち、バックアップデータを取得していた企業は88%でしたが、そのうち約7割がバックアップの復元に失敗したと報告されています。

バックアップがあっても、適切なバックアップ方法でなければデータ復旧できません。福岡の企業は、バックアップとデータ復旧体制の構築を最優先事項として認識する必要があります。

復旧期間中のビジネス損失

警察庁のデータによると、ランサムウェアからのデータ復旧に要した時間は、**最も多いのが「1週間以上1か月未満」で全体の約3割、復旧に1か月以上を要したケースも17%**を占めています。

福岡でECサイトやオンラインサービスを運営する企業にとって、1週間以上のホームページ停止は致命的です。適切なバックアップとデータ復旧方法を確立することで、復旧期間を大幅に短縮できます。

高額な復旧費用

バックアップがない場合の復旧費用は非常に高額です。警察庁のデータによると、**ランサムウェア被害の調査・復旧費用の総額が1,000万円以上だったケースが全体の31%**を占めています。

適切なバックアップ体制を構築しておけば、これらの高額な復旧費用を大幅に削減できます。バックアップの重要性は、コスト面からも明白です。

バックアップによって守られるもの

適切なバックアップとデータ復旧体制があれば、サイバー攻撃やシステム障害が発生してもビジネスを継続できます。経済産業省の「サイバーセキュリティ経営ガイドライン Ver.2.0」でも、「サイバー攻撃を受けた場合の復旧への備え」が重要項目として記載されており、バックアップとデータ復旧体制の構築は企業の責務とされています。

福岡の企業がバックアップの重要性を認識し、データ復旧方法を確立することは、事業継続計画(BCP)の一環として不可欠です。


ホームページのバックアップ方法

バックアップの基本原則

効果的なバックアップとデータ復旧のためには、以下の基本原則を守る必要があります。

3-2-1ルールの実践

アメリカ国土安全保障省が公表したガイドラインに記載されている「3-2-1ルール」は、バックアップの基本原則です。

3-2-1ルールとは:

  • 3箇所にデータを保持する(本番環境 + バックアップ2箇所)
  • 2種類の異なる形態のデバイスにバックアップを保存する
  • 1つのバックアップはオフサイト(離れた場所)に保存する

この方法により、ランサムウェア攻撃、ハードウェア障害、自然災害など、あらゆる脅威からホームページを守ることができます。

自動バックアップと世代管理

手動でのバックアップは、人為的ミスやバックアップ忘れのリスクがあります。バックアップの重要性を考えると、自動バックアップの設定は必須です。

世代管理の推奨:

  • 毎日更新するホームページ: 7世代以上(1週間分)
  • 週に数回更新するホームページ: 4-7世代(2週間分)
  • ランサムウェア対策: 数ヶ月分から半年~1年分のバックアップ

ITRの調査によると、復旧に1週間以上かかった企業のうち52%が「バックアップデータが暗号化または破損された」、41%が「どのバックアップデータが安全か分からなかった」と回答しています。適切な世代管理により、安全なバックアップからデータ復旧できる可能性が高まります。

バックアップすべきデータ

ホームページのバックアップ方法を実践する際、何をバックアップすべきかを正確に把握することが重要です。

必須のバックアップ対象

1. ファイル(公開ディレクトリ)

  • HTML、CSS、JavaScriptファイル
  • 画像、PDF、動画ファイル
  • PHPファイル(WordPressなど)

2. データベース

  • 投稿・ページのコンテンツ
  • ユーザー情報と設定
  • コメントやメタデータ

3. 設定ファイル・アカウント情報

  • サーバー・ドメインの契約情報
  • FTP/SFTPアカウント情報
  • .htaccessファイル、wp-config.phpファイル

これらの情報は、データ復旧時に必要不可欠です。

ホームページの種類別バックアップ方法

HTMLサイトのバックアップ方法

  1. FTPソフト(FileZilla、Cyberduckなど)でサーバーに接続
  2. 公開ディレクトリをまるごとダウンロード
  3. 外部ストレージ(外付けHDD、クラウドなど)にコピー

WordPressのバックアップ方法

推奨プラグイン:

  • UpdraftPlus: 最も人気、Google Drive・Dropboxに保存可能
  • BackWPup: スケジュール設定で自動バックアップ
  • Duplicator: サイト全体を移行用パッケージとして保存

基本手順(UpdraftPlus):

  1. プラグインをインストール・有効化
  2. スケジュールを設定(毎日、毎週など)
  3. 保存先を選択(Dropbox、Google Driveなど)
  4. バックアップを実行

レンタルサーバーのバックアップ機能

主要レンタルサーバー:

  • エックスサーバー: 過去14日分の自動バックアップ(無料)
  • さくらインターネット: バックアップ&ステージング機能(有料)
  • ConoHa WING: 過去14日分の自動バックアップ(無料)

ただし、レンタルサーバーのバックアップだけに頼るのは危険です。外部ストレージへのバックアップも併用しましょう。

バックアップの保存場所

バックアップの重要性は、保存場所の選択によって大きく左右されます。

推奨する保存場所

1. 外付けHDD・USBメモリ

  • 初期費用のみで継続コスト不要
  • 通常はネットワークから切り離して保管

2. クラウドストレージ

  • Google Drive、Dropbox、OneDrive、Amazon S3
  • 自動同期でバックアップを常に最新に保てる
  • 自然災害の影響を受けにくい(オフサイトバックアップ)

3. NAS(Network Attached Storage)

  • 大容量データを保存可能
  • 自動バックアップスケジュール設定が容易
  • ランサムウェア対策として、NASからさらに外部へバックアップ

福岡の企業がバックアップ方法を検討する際、クラウドストレージは3-2-1ルールの「オフサイトバックアップ」として最適です。


データ復旧方法と復旧体制の構築

データ復旧の基本手順

復旧前の準備

データ復旧を開始する前に、以下を確認します:

  1. トラブルの原因を特定: ランサムウェア、ハードウェア障害、操作ミス等
  2. 被害の範囲を確認: 影響を受けたファイル、データベースの状態
  3. 安全なバックアップを特定: どの時点のバックアップが安全か

HTMLサイトのデータ復旧方法

  1. トラブルの原因を除去(ランサムウェア駆除、パスワード変更等)
  2. サーバー上のファイルを削除または別名で保存
  3. バックアップからファイルをアップロード
  4. 動作確認

WordPressのデータ復旧方法

プラグイン(UpdraftPlus)使用時:

  1. WordPressダッシュボードにログイン
  2. 「設定」→「UpdraftPlus Backups」
  3. 復元したいバックアップを選択
  4. 復元するコンポーネントを選択し実行

手動バックアップから:

  1. FTPでファイルをアップロード
  2. phpMyAdminでデータベースを復元
  3. wp-config.phpの設定を確認

ランサムウェア被害からのデータ復旧

データ復旧の条件

ITRの調査によると、2024年以降にランサムウェア感染を経験した企業のうち、70%がシステムを完全には復旧できませんでした。データ復旧を成功させるには:

  1. バックアップがランサムウェアに感染していないこと
  2. ランサムウェアが完全に駆除されていること
  3. 安全なバックアップがどの時点か特定できること

ランサムウェアからのデータ復旧手順

  1. 感染した機器をネットワークから即座に隔離
  2. 専門家への相談: セキュリティ専門企業、フォレンジック調査
  3. ランサムウェアの完全駆除: すべてのパスワードを変更
  4. 安全なバックアップの特定: 世代管理から感染前の時点を特定
  5. データ復旧の実行: 段階的に復旧し、各段階で動作確認
  6. 再発防止策の実施: セキュリティ対策の強化

復旧体制の構築

インシデント対応計画の策定

経済産業省の「サイバーセキュリティ経営ガイドライン Ver.2.0」でも、「サイバー攻撃を受けた場合の復旧への備え」が重要項目として記載されています。

計画に含めるべき内容:

  1. 連絡体制: 緊急連絡先リスト、エスカレーションフロー
  2. 初動対応手順書: トラブル発見時の確認事項、ログ保全方法
  3. データ復旧手順書: バックアップの保管場所、復旧の詳細手順
  4. 顧客・関係者への通知手順: 通知のタイミング、文書テンプレート
  5. 事後対応: 原因分析、再発防止策の検討

定期的な復旧訓練

バックアップからのデータ復旧方法を文書化するだけでは不十分です。定期的に復旧訓練を実施しましょう。

復旧訓練の実施方法:

  1. テスト環境の準備
  2. バックアップからの復旧テスト
  3. 動作確認
  4. 課題の洗い出し
  5. 手順書の更新

推奨する訓練頻度:

  • 初回: バックアップ体制構築直後
  • 定期訓練: 3ヶ月に1回または半年に1回
  • 臨時訓練: システム構成変更時、担当者交代時

バックアップの定期確認

確認項目:

  • 自動バックアップが正常に実行されているか
  • バックアップデータが正常に保存されているか
  • バックアップからの復元が可能か
  • 保存場所の容量は十分か
  • オフサイトバックアップが存在するか

福岡の企業は、バックアップの定期確認を月1回以上実施しましょう。


福岡の企業におすすめのバックアップソリューション

レンタルサーバーのバックアップサービス

エックスサーバー

  • 自動バックアップ: 過去14日分(無料)
  • 対象データ: Web・メール・データベース

さくらインターネット

  • バックアップ&ステージング: 8世代まで保存(月額550円)

ConoHa WING

  • 自動バックアップ: 過去14日分(無料)

バックアップ専門サービス

Veeam Backup & Replication

  • ランサムウェア対策に特化
  • イミュータブルバックアップ機能

Acronis Cyber Protect

  • バックアップとセキュリティを統合
  • AIによる脅威検知

クラウドバックアップサービス

CodeGuard

  • ホームページ専門のバックアップサービス
  • 毎日自動バックアップ

BlogVault(WordPress専門)

  • リアルタイムバックアップ
  • ステージング環境提供

バックアップとデータ復旧のチェックリスト

バックアップ体制の確認

  • 自動バックアップを設定している
  • バックアップ頻度は適切である(毎日、毎週など)
  • 世代管理を実施している(7世代以上推奨)
  • ファイルとデータベースの両方をバックアップしている
  • 3-2-1ルールを実践している
  • バックアップの成功/失敗を定期的に確認している

データ復旧体制の確認

  • データ復旧方法の手順書を作成している
  • 緊急連絡先リストを整備している
  • インシデント対応計画を策定している
  • 定期的に復旧訓練を実施している
  • バックアップからの復元テストを実施している

ランサムウェア対策の確認

  • バックアップをネットワークから切り離して保管している
  • 数ヶ月分から半年~1年分のバックアップを保持している
  • バックアップ自体が暗号化されないような対策を講じている

まとめ:バックアップとデータ復旧体制が福岡の企業を守る

ホームページのバックアップの重要性は、決して過小評価できません。ITRの調査によると、2024年以降にランサムウェア感染を経験した企業のうち、70%がシステムを完全には復旧できなかったという衝撃的な事実があります。

福岡の企業がホームページのバックアップとデータ復旧体制を構築するには、以下の実践的な対策が重要です。

1. バックアップの重要性を組織全体で認識する

  • バックアップはコストではなく、事業継続のための「保険」

2. 3-2-1ルールを実践する

  • 3箇所にデータを保持
  • 2種類の異なる形態のデバイスに保存
  • 1つはオフサイト(クラウドなど)に保存

3. 自動バックアップと世代管理を実施する

  • 7世代以上のバックアップを保持
  • ランサムウェア対策には数ヶ月分のバックアップが必要

4. 定期的な復旧訓練を実施する

  • バックアップからのデータ復旧方法を実際に試す
  • 緊急時に慌てず対応できる体制を構築

5. ランサムウェア対策を強化する

  • バックアップをネットワークから切り離して保管
  • イミュータブルバックアップの導入

警察庁のデータによると、ランサムウェアからの復旧に1週間以上かかった企業は全体の半数以上、復旧費用が1,000万円以上だったケースは31%に上ります。適切なバックアップとデータ復旧体制があれば、これらの損失を大幅に削減できます。

福岡でホームページを運営する企業は、バックアップの重要性を今すぐ認識し、効果的なデータ復旧方法を確立しましょう。この記事で紹介したバックアップ方法とデータ復旧体制を実践し、安全なホームページ運営を実現してください。


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